役職と家庭を両立して働くロールモデルを目指して
CRCという働き方とキャリアの魅力

治験
2025.05.22
トライアドジャパン株式会社はSMO(治験施設支援機関)として臨床研究コーディネーター(CRC)や治験事務局スタッフが中心となり、治験・臨床研究の現場を支援しています。今回は、「医薬開発本部」でCRCとして働く入社3年目の江見 星さんに、「CRCという働き方だから実現できる“キャリア”と“家庭”」について聞きました。
医薬開発本部 SMO事業部門 推進課
江見 星
「CRCの働き方を知り転職を決める」
Q. 臨床検査技師の資格をお持ちで、以前はクリニックに勤務していたと聞いています。CRC(治験コーディネーター)に転職しようと思ったきっかけは、何だったのでしょうか?
江見:大学時代に臨床検査技師の資格を取得しました。卒業後は胚培養士(※)として不妊治療専門のクリニックで勤務し、3年目に夫の転勤が決まりました。生命が生まれる最初の瞬間に立ち会える胚培養士は非常に魅力的な仕事でしたが、同時に心身ともに負担がかかる仕事でもありました。将来のライフプランを思い描いた時に、「このままクリニックでの勤務を続けていけるのだろうか?」と葛藤がありました。
※:胚(受精卵)を扱う専門職。主に不妊治療の、体外で卵子と精子を授精させて母体に戻すまでの過程において、胚凍結や胚融解、培養や人工授精を行う。
CRCとして働くことを意識しだしたのは、その頃です。勤務していたクリニックの先輩に相談したところ、たまたまその方がCRCとして働いていた経験がある方で、「江見さんは性格的に、CRCに向いていると思うよ」とアドバイスをもらったんです。私が胚培養士になったのも、大学時代の恩師の影響がありました。信頼する方からの客観的なアドバイスを柔軟に取り入れることの大切さを感じていたため、「CRC」についても検討してみようかなと、前向きに考えはじめました。
「治験」やコーディネーターの仕事内容について調べていく過程で、CRCの「人と関わりながら、自ら主体的に動き、新薬の開発に貢献していく」点に魅力を感じました。自分に適性があると思ったので、本格的に転職活動を始めました。
Q.数ある企業の中で、なぜトライアドジャパンを選んだのでしょうか?
江見:東京でCRCとして働ける企業に絞り、並行して3社ほどを受けました。なかでも、トライアドジャパンは面接の際に、産休・育休の制度について詳しく説明してもらえたのが印象的でした。仕事と家庭を両立して長く働きたいと思っていましたが、応募者の立場ではなかなか聞きにくいことですよね。会社サイドから説明してくれたのはとても安心できましたし、人を大切にしている会社なのだと思い、魅力に感じました。
「後輩が目指したくなるキャリア像を目指して」
Q.現在の業務内容や1日の流れについて教えてください。
江見:現在、治験の実施を専門とした医療機関(以下、治験専門施設)を担当しています。トライアドジャパンのCRCは治験に協力していただいているクリニックや病院に訪問して被験者の対応をすることが多いのですが、私の場合は、トライアドジャパンがSMO(治験施設支援機関)として支援する治験専門施設に、専用の部屋を用意してもらい、そこに出勤して、被験者対応、データのとりまとめや書類作成などの事務業務を行っています。
<現在担当する治験専門施設での1日の流れの例>
9:00 出勤。メールチェックや1日のスケジュールを確認
9:30 被験者対応
12:00 休憩
13:00 被験者対応
16:00 対応終了。雑務、新規試験の準備、メールチェック、翌日の準備など。
18:00 退勤
治験専門施設では多くの被験者に対応するため、私の場合、週のうち1.5日は事務業務に集中する時間に充てられるようスケジュールを組んでいます。データのとりまとめや新規試験の準備、プロトコールの確認など、通常業務をスムーズに行うために必須の時間です。自分にとって効率がいいスケジュールになるよう、柔軟に調整できるのも、CRCの働き方の魅力ですね。
Q. 仕事のやりがいや大変なことは何ですか?
江見:大変な点は、スケジュールや医師を含む関係者の手配などの調整業務が多岐にわたることです。試験ごとに関わる医師や医療スタッフが異なるため、スケジュール管理や関係者との連携が重要になります。ただ、その分やりがいもありますね。自分の組み立て方次第で、業務の流れを効率化できるのが面白いです。医師とのコミュニケーションを積極的に取ったりしながら、知識を深めています。
Q. 入社2年ほどでリーダーに昇格していますね。リーダーとしての業務や、今後の目標について教えてください。
江見:リーダーとしての業務は、新入社員に対するOJTや、各試験のプロジェクトリーダー、東京エリアのリーダー会議への参加など、多岐にわたります。リーダー昇格の打診を受けた際、「本当に大丈夫かな?」と不安もありました。
しかし、会社から「役職と家庭を両立して働くロールモデルになってほしい」と言われ、挑戦することを決めました。トライアドジャパンには、出産や育児などで一時的にお休みすることがあっても、育児と両立させながらCRCとして働いている方が多くいます。私も、この会社で自分らしく働き続けたいと考えています。CRCは女性が多い職種ですので、産休・育休を経てもキャリアを築いていきたいですし、そんな姿を後輩たちに示すことができたらうれしいですね。
それと、役職というと大変なイメージがありますが、自身の成長にもつながっている実感があります。私は「周りと共に成長したい」と思うタイプなので、後輩と一緒に勉強会を開いたりして、自身の知識レベル向上にもつなげています。
Q. これからCRCを目指す方に向けて、メッセージをお願いします。
江見:私は臨床検査技師の資格を持っていましたが、CRCの仕事は初挑戦でした。目標に向かって努力する姿勢と柔軟性、人とのコミュニケーションが苦でなければ、入社後に知識を身につけることで成長できる仕事です。
トライアドジャパンのCRCは、これまで医療の現場で働いていた知識を活かしながら、フレックスや在宅勤務を活用できる環境に身を置き、業務に専念することができます。働き方や人間関係で悩むこともなく、私自身は、CRCという仕事が天職だと感じています。「医療業界に関わり続けたいけれど、働き方も大切にしたい」と考えている方には、SMOのCRCはとても良い選択肢だと思いますよ!